先日、Nicotama International School(NIS)のオープニングレセプションに伺いました。NISは、Shonan International School(SIS)の姉妹校として、この秋、東急田園都市線の二子玉川にオープンするスクールです。SISの存在も知らなかった私ですが、前身の「キッズクラブ」を含めると、1978年から続いているスクールなのだそうです。もともと幼稚園として始まったSISですが、現在は小学生の部も設けられています。
NISの特長は?
当日頂いたNISのチラシには、「子どもと親と街を育てる学校」と書いてありました。子どもが変わると、親も変わってくる。そして、親子が変わると街全体も変わってくる、という考えに基づいているそうです。サイト内には、“NISでは「Shonan International School」の教育顧問を務めているGaiety Iwasawaが構築した独自の教育メソッドをベースに、知育などの新たな手法を取り入れながら、時代の流れに対応した有機的な教育を行います。他に類を見ない方法論を実践することによって、新に国際感覚の豊かな人材を育成することができます ”と記載してあります。
とても大きな目標を掲げていらっしゃることは、プレゼンテーションを聞いて理解しました。コミュニティや地域と密接した学校というのも、これからのニーズに合っているのかな、と思いました。
ただ、実際にどういう授業内容なのかがわからなかったので、どうなのかなー、と思っていたのですが、そんな疑問を解消するかのように、当日参加していた子ども達を巻き込んで、デモンストレーションが行われました。
授業のデモンストレーション
当日プレゼンテーションもされた、SISの創設者でもあるGaity Iwasawaさんが、子ども達を自身の周りに集めました。4歳から小学校1年生まで、5名の子どもがIwasawaさんの周りに座ります。まずは5名の子ども達に、「名前と年を教えてください」と、一人ひとりに聞いていきます。なかなか落ち着かず、答えようとしない子どもには、決して無理強いさせず、「じゃあ、答えたくなったら教えてね」と、次の子に移ります。
その後、5名の子ども達に、部屋の後ろにあるオモチャコーナーから2つのオモチャを取ってくるようにお願いします。子ども達がオモチャを選んでいる間、Iwasawaさんはずっと前にいて動きません。「子ども達が自分でできることは、大人が手出しをしないんです。だから私はこの場所から動かずに、子ども達が戻ってくるのを待っているのですよ」とおっしゃっていました。
子ども達が持参した2つのオモチャを、会場にいた赤ちゃんに見せて、どちらか一方を選んでもらうというゲーム(?)を子ども達が行ったのですが、Iwasawaさんのアドバイスのもと、自分達でリードして、活き活きと楽しんでいた子ども達が印象的でした。
デモンストレーションを見て感じたこと
大きな子どもが小さな子どもの代わりになって何かをやってあげようとすると、「この子はあなたよりも小さいけど、ちゃんと自分でできるからね。今は手伝わなくても良いのよ」と優しく諭します。そうすると、小さい子が一生懸命頑張ろうと、努力を始めます。大きな子も、小さい子をリスペクトするような姿勢を見せます。また、落ち着かずに、名前や年齢を言わず、ずっと会場を走り回っていた子は、最後にIwasawaさんのところにやってきて、名前と年齢を言いました。「あらー、教えてくれてありがとう!」と喜ぶIwasawaさん。とは言え、デモンストレーション中も、ずっとその子のことを気にかけて、その子が発するサインに耳を傾けていた様子が窺えました。「あの子のことを、ずっと気にかけて見ていた方はいらっしゃいますか?」と会場に問いかけていたのが印象に残りました。
私達は得てして、先生の言うとおりに行動できる子が良い子だと思いがちですが、Iwasawaさんのデモンストレーションで伝わったのは、「一人ひとりが違って、それぞれの個性があって、そしてその個性はリスペクトされるべきものだ」ということでした。
NISが提唱するように、子どもが変わると、それを見ている親は変わる。そして、親が変わると街が変わるかも!?と思わせてくれるような15分間でした。Iwasawaさんの教育メソッドがどれほど独自性の高いものか私にはわかりませんが、子どもの変化を実際に見られたのは大きなインパクトだったと思います。
NIS体験レッスン
Iwasawaさんのデモンストレーションを見て、俄然NISに興味が出たのですが、小学生の受け入れはないそうで・・・0歳から幼稚園児の体験レッスンが始まっているようなので、ご興味ある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
子ども達を惹きつけて、包みこんで、自信を持たせるようなIwasawaさんのティーチング方法、個人的にも学んでみたいと思いました。今後、親向けの会もあるみたいなので、ぜひ参加してみたいと思います。