今回のインタビューは・・・中国(上海)とドイツ(デュッセルドルフ)で子育てを経験されたSさん。奥様と現在小学生の2人のお子様と合計8年8か月、海外で子育てをされて、3年前に帰国。中国、ドイツ、日本での教育環境や子育て環境に関してお聞きしました。
Q:子育て・教育環境で良かったところはどこですか?
中国ではインターナショナルスクールに通わせていた為、生徒が多国籍だったので、コンプレックスなく過ごせました。ドイツの人たちは、子どもの教育に大変熱心で、子どものイベントは仕事よりも優先されていました。日本人学校の教育レベルがとても高かったのも良かったです。ドイツで日本語学校に通っていた子ども達は、帰国後も優秀な成績を収めている子が多いと思います。
Q:親のしつけ、子育て・教育における行動及び考え方の違いはありますか?
中国は英才教育で、とにかく競争に勝つ!という意識がとても強かったです。中国の場合は、しつけよりも英才教育に力を注いでいるケースが多かったと思います。ドイツでは、子どもの自立と自我を育てるという大局的な見守りがありました。基本的に褒めて伸ばすやり方でしたが、しつけはとても厳しかったと思います。
Q:日本の子どもと比較して、大きく違う点があったら教えて下さい。
中国では強いものが勝つという意識がとても強いと思いました。中国で三国志の曹操に人気が集まる理由がわかった気がします。ドイツでは男女の仲が非常に良いのが印象に残っています。男子はジェントルマン教育を受けているので、女性や弱者に対しての配慮が行き届いていました。欧州の中でも、ドイツ人男子のジェントルマンぶりは群を抜いていると思います。
Q:海外で育った経験が、子ども達にどのような影響を与えていると思いますか?
中国に住んでいた時は子どもがまだ小さかったので、あまり影響を与えていないようですが、ドイツ滞在のおかげで、外国人に対するアレルギーがなくなったようです。違う言語を話す人がいても、物怖じしないです。これはとても大きな財産だと考えています。
Q:将来、海外で教育を受けさせたいと思いますか?
本人が希望し、それが成長に繋がるならサポートしたいと思います。ただ、高校までに留学させるのは少し早いと思っているので、分別がつき、ある程度自立できるような年齢になってから留学させたいです。
ドイツにいらっしゃった時は、ご家族で色々な国を訪れたそうです。本場の絵画、クラシック音楽、サッカーなど、一流のものに触れさせる機会を作っていらっしゃったのだとか。幼少時から本物に触れる機会がたくさんあったお子さんたちが羨ましいですね。Sさん、インタビューへのご協力、ありがとうございました!