世界の子育て/ベトナム編

今回の世界の子育てインタビューは・・・ベトナムのホーチミンにお住いのMさん。ベトナムに住んで8年、8歳の娘さんはインターナショナルスクールに通われているそうです。Mさんのベトナムでの子育て・教育について伺いました。

ホーチミン

Q:ホーチミンでどんな習い事をさせていますか?

学校外:スイミング、カンフー、
学校内(有料):ドラム、
学校内(無料):フロアホッケー、スイミング、チェス

Q:子育て、教育環境で良いところはどこですか?

子どもも親も、何もかも初めての経験ですのですべてが新鮮に感じます。インターナショナルスクールの先生方は、経験も豊富で知識も高いと思うので、密にコミュニケーションを取れば、日本との違い、良い点・悪い点など、親自身の励みや学びになると思います。

ベトナム学校

Q:日本とベトナムを比較して、幼稚園・学校教育における指導者や制度の違いはありますか?

小学生は読み書きももちろんしますが、パソコンも必須のようです。Year 2のころからパワーポイントを使用することがあり、パソコンでゲーム感覚の算数や本を読むこともあります。学校と家庭のコミュニケーションもパソコンは重要で、日々の出欠や授業内容、宿題等、学期ごとの成績もWeb上のサイトでチェックします。

また、教室の使い方にも違いを感じました。娘が幼稚園に通っていたころ、子どもたちの作品が壁だけでなく教室全体を使って展示されていました。日本の幼稚園の教室を2次元(表面的な展示)だとすれば、私が見てきた教室は3次元4次元(立体のままで表現)かなと思いました。

片付けなどの習慣は、あまり徹底していないようで家庭でのサポートが必要だと感じました。靴の脱ぐ場所やそろえかたを子供が知らなかったなど、ふと気がつくことがあります

ベトナム教室

Q:学校外における環境の違いはありますか。

ホーチミンではシッター、メイド等は日本より断然低料金で、子供の面倒をシッターに任せている家庭もあるそうです。私はシッターをお願いしていませんが、需要と供給のあるベトナムなので、うまく利用できるならそれに越したことはないと思います。ただ、慣れるまではシッターと家庭側のコミュニケーションも必要です。

Q:親のしつけ、子育て・教育における行動及び考え方の違いはありますか?

インターナショナルスクールだからなのか、娘の通う学校だけなのかはわかりませんが、構内には常に掃除をするスタッフがいるので、子どもたちは、食後に自分でお皿を下げるとかきれいに元に戻すといったことが、あまり身についていないように思います。食べている最中に、遊びに戻ることもあります。生活上でのしつけは、国民性もあるので家庭でのサポートが重要だと思います。

Q: 将来、お子様にはどのような大人になって欲しいと思いますか?また、その為に行っていることはありますか?

一番は、元気で正直であること。そのために特別なことはしていません。ただ、宿題は最低限の事として常に終わらせるようにしています。小さな積み重ね、繰り返すことの重要さ、日々の作業、時間の使い方、達成感などをゆっくり学んでくれたらいいなと思います。7歳までは、手を引いて選択肢を見せていましたが、8歳にもなると、親が見ていない世界を自分自身で知り、感じるものがあると思います。なので、本人の希望を尊重し、出来る限りサポートしたいと思っています。

ベトナム勉強

Q:海外に住んでいるからこそ、子育て・教育で気をつけていることがあれば教えて下さい。

子供は、一歩家から出れば英語中心の生活なので、私の半径10m以内は日本語のみ使うようにしています。平日はインターナショナルスクールに通うのですが、土曜日の午前は、日本人補習校に通わせています。

Q: 日本の子どもと、ベトナムホーチミンの子どもを見て、大きく違うと感じる点があったら教えて下さい。

日本の子どもは大人のような会話をするなと、感じました。メディアも多いですし、自然にボキャブラリーが増えるのでしょうね。私が住むベトナムは貧富の差が激しいのですが、娘と同じ学校に通うベトナム人の子ども達は豊かな家庭が多いのかぽっちゃりしていて、英語で普通にコミュニケーションが取れます。街中で見かける子ども達は、無邪気な子どもが多い気がします

ベトナム街中

先日参加した岩瀬大輔さん&小林りんさんのセミナーでも、「日本の初等教育はしつけや礼儀がしっかりしている」というお話がありました。そういう面では、日本の学校は模範になるのかも知れません。

都市部での貧富の差が広がっているというベトナムですが、そのような環境で育つ子ども達は、何を感じ、学んでいくのでしょうか。親子で異文化を体感しながら、日々成長できる環境が羨ましいです!

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