皆さんはハロウィンを楽しみましたか?ハロウィンが終わるとクリスマスまでお祭り騒ぎもひと段落、と思う方も多いと思いますが、アメリカではその間にもう一つ、とても大事なイベントがあります。
それは、「サンクスギビングデー」というイベントなのですが、今回このサンクスギビングデーのご紹介をしたいと思います。
サンクスギビングデーって何をするの?
サンクスギビングデーは、英語で表記すると「Thanksgiving Day」となり、毎年11月の 4 週目の木曜日がその日にあたります。日本語訳にすると、「感謝祭」ですがこれだけだと何に感謝するのかちょっとわかりづらいですよね。
サンクスギビングデーには、アメリカでは家族や友人と食事をするのが一般的です。食事の主役は「七面鳥(ターキー)」。みなさん一度はドラマや映画などで見かけた光景かもしれません。この日に備え家族の元へ帰省し、伝統的なメニューであるご馳走を食べる、というのが一般的な過ごし方のようです。
さて、サンクスギビングデーは木曜日なのですが、翌日の金曜日も続けて休みになるのが一般的です。このようにほとんどの人が4連休になるため、帰省したり、ターキーのように手間のかかった料理を楽しむことができるわけですが、この金曜日にも呼び名があります。
それは、 「Black Friday (ブラックフライデー) 」。
耳あたりはちょっと怖い感じもする言葉ですが意味はとてもハッピーで、「お店の経営が黒字になる」というところからそう呼ばれているようです。
なぜ黒字になるのか?というとこの日からクリスマスに向けた商戦が始まることから、一年で一番大安売りをする日としても知られており、これを目当てに行列ができるほどなのだとか。少し古いのですが、この様子がよくわかる動画をご紹介いたしますのでご覧下さい。どこかの国のバーゲンを思わせる様子ですよね。
▼ブラックフライデーの動画
サンクスギビングの由来は?
16世紀、ヨーロッパでは宗教革命がおきます。そして17世紀初頭、イギリスから宗教的自由を求めて移住して来た人々がアメリカの地にたどり着きました。彼らは本国から持ってきた種子を使って農耕を始めたのですが、現地の土壌に合わず飢饉に見舞われたようです。
餓死者まで出るほどだったようですが、そんな彼らに食物を提供し救ったのが先住民族であるネイティブ・アメリカンでした。先住民族から分けてもらった種子やノウハウを元に、移住してきた人たちは生活を立て直し、そして翌年11月にお世話になったネイティブ・アメリカンを招きお祝いの席を開いたそうです。そこでもてなすために作られたのが、収穫した農作物や七面鳥を使った料理で、それ以降「友人と神の恵みに感謝する」という日として、サンクスギビングデーが祝われるようになったということです。
日本にとってのサンクスギビングデーは?
日本にもこの時期に「勤労感謝の日」があります。実は勤労感謝の日は、「新穀感謝祭(しんこくかんしゃさい)」「新嘗祭(にいなめさい)」とも呼ばれ、特に戦前は秋の収穫を祝う日という意味が強い祝日でした。現在は「勤労」が一般的な呼び方になっていますが、これも農業に勤しみ、人々の日々の糧をもたらしてくれる農家の方々への感謝を表す、という意味が強いと考えることもできます。
最後に今日のテーマのサンクスギビングデー、その主役のターキーについて面白い話を一つ。アメリカではこの時期なんと、「ターキーお助けダイヤル」といった問い合わせ窓口が開設されるそうです。普段あまり料理をしない人でもお祝いの料理を作れるように、「冷凍ターキーの解凍方法」、「詰め物の下ごしらえ」そして「焼き方や盛り付け方」などをアドバイスしてくれるのだそうです。アメリカ人のこの日にかける情熱が伝わってきますよね。